暗殺教室 15巻 感想 あすたっと
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  • 暗殺教室 15巻 感想

暗殺教室 第15巻の感想です

今回は物語の根幹に関わるネタバレを含んでおりますので未読の方はご注意ください。


暗殺教室 15 (ジャンプコミックス)
暗殺教室 15(ジャンプコミックス)
2015/7/3
松井 優征



えー、まずは一言。

やってくれましたね、松井先生!!

うん、本当に良い意味で期待を裏切ってくれました。まさか、あれもこれも全てあの人物の正体に繋げるための伏線だったとは。
正直、ここまで「ネウロ」を描いた作者にしては余りにも王道すぎるというか、意外性のない展開が続くなぁと思っていたのですが、このクライマックス間際にきて一気にひっくり返してきてくれましたね。それすらも狙い通りだったのだとしたら恐ろしい限りです(笑)

まさに鬼才、松井優征の本領発揮といった巻。帯に堂々と掲げられた「ここからが暗殺教室です」という謳い文句に恥じない衝撃展開の連続です。では本編の感想を。



理事長の過去編からスタート。
かつては殺せんせーのような温厚な教育者だった彼が強者主義の教育方針を取るきっかけとなったのは、最初の教え子の自殺。優しいだけの教育ではどうにもならない。だから自身の教育への戒めとして今のE組制度を作った。

しかし、その厳格な教育の根底にあったのはかつての自身の理想の教育と同じ「生徒への愛情」だった。それを殺せんせーによって気付かされ、吹っ切れた表情を見せる理事長。同じ教育者として改めて殺せんせーと競う意向を示し、それを通じて学秀君とも無事?仲直りできた様子。
ここは理事長を悪役ではなく1人の「教育者」として魅せていたのが良かったですね。これでひとまず学校周りの話は全て片付いた感じか。


次は中学生活最後のイベントとなる演劇発表会の話。ここで「演技」という要素を挟むことで、この先明かされるであろうある人物の正体を暗示しているというのがひとつのポイント。

劇の脚本はどこまでも現実的な内容で、あまりの重さに他クラスからブーイングを食らうE組。でも「言葉は爪跡を残してナンボ」という狭間さんの考えは一理あるような気がする。印象に残らないよりは残した方が断然いいと思うし。

杉野の神崎さん好きは基本、周りにオープンなのね。それでも杉野の気持ちに全く気付いてあげられない神崎さんって...(笑)実はE組内でこの2人が最もくっつく可能性が低いんじゃないかなと思ってるんだ...。



場面は変わり、渚、茅野、殺せんせーの3人で演劇の片付けをするシーンへ。そしてここからが今巻の本題。

3人で他愛もない会話を続ける中、これまでE組で自分がやってきたことを回想する茅野。

(おいしいモノは最後に食べる派なの!!)(泳ぎは苦手だし...)(以前ここで理事長の私物を壊した奴がいた)(そうと決めたら一直線になっちゃうんだ...私)(ふふ 本当の刃は親しい友達にも見せないものよ)(多分...この教室で殺る事殺れたら初めて答えが見つかる人もいると思うよ)
(また殺るよ ぷるんぷるんの刃だったら他にも色々持ってるから)



「気付かなかったね...最期まで」



首元から触手を出す茅野。そして





「大好きだよ殺せんせー

死んで」



まさか茅野が触手持ちだったとは!

暗殺教室始まって以来の衝撃的展開なんじゃないだろうか。一気にどん底に叩き落とされた気分。これまでプリンキチだったり、永遠の0を嘆いていたりとコミカルな面が際立っていただけに余計にそう思う。

殺せんせーとの共通点が多かったのも(水が苦手、甘い物好き、巨乳への異常な執着)、以前理事長の私物を壊してE組送りにされた奴がいたというのも、4巻でシロから視線を逸らしていたのも、全ては「茅野カエデ」という人物の正体に繋げるための壮大な伏線。

10巻で個別回を挟んできたのも読者の疑いの視線から茅野を外させ、その正体を覆い隠すため。

『本当の刃は親しい友達にも見せないもの』『ぷるんぷるんの刃なら他にも持ってる』という発言も、今となってはなんてことは無い、そのままズバリ触手を指したものだったのだ。

こうして真実を知った後で改めて読み返してみると至るところに伏線がばら撒かれており、決して奇をてらっただけの展開ではないことがわかる。週刊誌...ましてや打ち切りレースの激しいジャンプにおいて、ここまで当初から綿密に伏線を張り、しっかりと回収しかつそれを活かした独自のストーリーを展開できる作者の技量には感嘆する。
松井先生の事だ、ここまで読者の反応も含めて全て計算通りだったんだろうwこれはもう素直に「やられた」と言うしかない。





茅野の本名は雪村あかり。以前E組の担任をしていた雪村あぐりの妹で、かつて圧倒的な演技力で世間に名を轟かせていた天才子役。

彼女の目的は死んだ姉の復讐。
姉の亡き骸の前で佇む超生物の姿を見て、仇を討つために自身に触手を移植し、髪型、名前を変え、理事長の私物を壊してE組へとやってきた。渚を主役として立て、自身はその脇役に徹することで殺意をカモフラージュし、発狂モノの激痛に耐えながら、ずっと特等席で復讐の機会を窺っていた。

そして今回満を持して牙を剥き、復讐を決行したと。
うーん、確かに茅野だけE組に来た経緯が一切不明だったし、有名なはずのカルマやジャスティスの事も知らなかったしなあ。こういうなんてことは無いと思っていた要素が綺麗に絡みあってひとつの真実へと集約されていく様は見ていてある種の清々しささえありますね。また、衝撃的とはいえ理に適った展開でもあるので、読者も自然に納得できる。


さて、衝撃的展開はこれで終わりかなと思っていたらまた予想の斜め上をいく展開が...




!?

ヒロインの危機となれば当然主人公である渚くんが出張ってくると予想していましたが、まさかキスとは(笑)

今回は本当に予想の斜め上をいく展開が多すぎるwでも、ここにきてビッチ先生の痴女教育が活かされるというのは面白い。
当然といわんばかりのビッチ先生のしたり顔や、すぐさまカメラ撮影に行動を移す渚女装愛好会の面々など各々の反応も良かった。

殺せんせーと渚くんの献身の甲斐あってか見事自分の理性を取り戻すことができた茅野。最後はこれまでE組で過ごしてきた日々は決して演技なんかじゃないと渚くんに諭され、改めてE組の一員として加わることに。これで本当の意味でE組メンバーが全員集まったことになるのかな。


そして最後にもう1つ真実が...





殺せんせーの正体は伝説の殺し屋・死神。

これに関しては予想外ではあっても衝撃的というよりは「あーそうか」とすんなり受け入れられた印象。

この前の死神は偽物フラグが立っていたし、「優れた殺し屋ほど万に通じる」という言葉の本質をよく考えてみれば確かに殺せんせーが本物の死神じゃないと違和感があるしね。死神の鎌の正体をあっさり看破できたのも元々は殺せんせー自身の技だったと考えれば納得できる。

最後まで過去の話はしたくなかった...というのはやはり生徒達が殺せんせーを暗殺のターゲットとして見れなくなる可能性があるから...なんだろうか。
「雪村先生の死」という結末が用意されているのが分かっているだけに、今後も辛い展開が続くことになりそうですね。


次巻からは殺せんせーの過去編に入るようです。


おまけ




こんなところにまで触手が描かれていたとは。本当に芸が細かいですね。
気付いた人がいたらすごい。




改めて明かされるあかりのプロフィール。本来の実力なら学力面でも機動面でもE組女子内でトップクラス。
今後の彼女の活躍にも期待ですね。




キステクランキングは渚くんが堂々の1位w今回、実践で結果出してしまいましたからね。
そしてまさかの奥田さんが5位にランクインwこれもさり気なく衝撃的だったw奥田さんのキステク披露回頼みますよ


おわり。

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