血界戦線 第6話の感想です<あらすじ>(
TVアニメ公式サイトより引用)
ある日、レオは42番街を訪れることになる。異界の住人が行き交うヘルサレムズ・ロットのなかで、唯一、大崩落前の面影を残す街。莫大な維持費をかけてかつての紐育を再現し、異界人を隔絶するその地区は、「隔離居住区の貴族(ルビ:ゲットー・ヘイツ)」と呼ばれていた。
ザップの使いでその地区にしか出店していないハンバーガー店「ジャック&ロケッツ」で買い物をした帰り、レオはひとりの異形と出会う。キノコのような姿をした彼の名は「ネジ」。42番街に入ることのできないネジは、法外な値段を支払ってでも代理購入を頼むほど、ジャック&ロケッツのハンバーガーに執着を見せる。そんな彼のために、レオは今度から自分がハンバーガーを買ってこようと約束する。ハンバーガーの受け渡しを通じて徐々に親交を深めるふたりだったが、ある日、42番街の近くで集団昏倒&記憶喪失騒動が発生する。騒動のことを知ったレオは、ネジの身を心配して現場に駆け付けるが……
ネタ回かと思ったらすごい切なくなる話だった...完全に不意を突かれましたね...今回はこれまでの話の中で最も綺麗に纏まった話になっていたのではないでしょうか。こんな話も作れるのかと正直驚かされました。
ホワイトとの会話で出た「人間同士でさえこのザマなのに異界の者となんて分かり合えるはずがない」という言葉。
その言葉を否定するかのようにお互いの理解を深め仲良くなっていくレオとネジ。レオがネジのハンバーガーの食べ方に感化されて次第に似てくる部分などが細かいながらも説得力のある演出になっていると思いました。
しかし、レオとネジの仲は人間の手によって引き裂かれてしまう。ここはホワイトの言葉が痛い程に生きてきたなぁ...。どうやっても人間と異界の者は本質的な部分では理解し合えないのか、と。
結局この話では一番恐ろしいのは異界の者ではなく、人間の尽きることのない欲望、執着心だったということを伝えたかったのかな...あまり強いメッセージ性を持つ作品ではないと思うから、どうなのかはよく分からないけど。
そして記憶消去によってネジのことを忘れてしまうレオ。全て忘れてしまったはずなのに、知らぬ間に2人分のハンバーガーを買っていたり、そのハンバーガーを食べて涙が流れたりとネジの存在が断片的な記憶として頭の中に残っているのが切なかったですね。
最後は最初の出会いと同じようにネジが車に轢かれるところからスタートすると。これはレオとネジがちゃんとお互いを理解し合える友達になれていたということでいいのかな...そうであって欲しいと思わずにはいられない見事な締め方でした。
コメントの投稿