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BIRDMEN-バードメン- 第6巻の感想です

以下、第6巻の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。


BIRDMEN 6 (少年サンデーコミックス)
BIRDMEN 6(少年サンデーコミックス)
(2015/10/16)
田辺 イエロウ



表紙はフェアリー。人形のような可愛らしい容姿にピンクの装丁が映えますね。
でもここでフェアリーが来たって事は表紙はもう鳥男で統一なのかな。
個人的には龍目さんの表紙も見てみたかったのだけれど、中年は鳥男にはなれない設定があるから厳しいか。では本編の感想を。


■flight024『MINORITY REPORT』

烏丸、鷹山の内面に踏み込むの回。
これまでずっと烏丸が感じていた鷹山への違和感...それは鷹山が「生」にしか価値を見出していないという事。
生きている者に対しては手を差し伸べるが、死んだ者に対しては興味がないかのような淡々とした態度を取る...道理を大きく踏み外している行為。

はたしてその価値観が生まれつきのものなのか、それとも鳥男の歪な進化によるものなのかは定かではないが、既に鷹山が人間から決定的にかけ離れてしまっているのは事実。
しかも鷹山自身はその価値観が当たり前のものだと思っていて、烏丸に諭されることによって初めてそれが「違う」ことなのだと知った様子。前巻の「俺は全然分からないんだ」という言葉は本当にそのままの意味だったのですね...。いやそれとはちょっと違うベクトルかもしれませんが。

そんな鷹山に対して「お前の行為は、いずれ俺達の首をしめる。だから今回で終わりにしてくれ。分かるな?」と伝える烏丸。
これは文字通り鷹山が人前に姿を晒すことで自分達にも危害が及ぶ事を考えての言葉なんだろうけれど、鷹山の事を想っての言葉でもあるんだろうね。
なんと言ってもあれだけ手を握ることを躊躇っていた烏丸が恥じらいながも鷹山の手を強く握って伝えるほどだし、(手を繋ぐことで「伝える」力が増幅するらしいです)
恐らく「本当にこいつを仲間と思っていいのか!?」なんて言いつつも、本心では鷹山の事を大切な仲間として認識していたんだと思う。烏丸にとって鷹山は命の恩人で、なりより自分に飛ぶきっかけを与えてくれた人物だから。

「今こいつを外に出しちゃいけない。きっと誤解される」というのもつまりは、道理から外れた状態で人前で行動を続けていれば、いずれ思慮深い人間から敵意や悪意を持たれてしまう事を指したもので、本当の意味で何も知らない鷹山の身を案じての言葉なんだろう。


うーん...このあたりの価値観の受け取り方というか、解釈の仕方は難しいなー。烏丸と鷹山の距離感もイマイチ掴めてこないし...。
まあこんな意味なのかな、という程度に捉えてみたのですが、結果として無駄に長い上にまとまりのない文章になってしまって申し訳ないですw
烏丸と鷹山の、ある種対極に位置している2人の「関係性」は今後も重要な意味を成してくると思うので、もっと深く考えていきたいですね。



■flight025『HERO INTERVIEW』

「鷺沢覚醒したってよ。」
このどこかで聞いたような軽いノリに笑ってしまったのですが、やはり鷺沢は前巻のラストで覚醒していたようですね。
能力名は”詐欺師”(トリックスター)で観察力が大幅に向上した状態、具体的に言うと嘘が分かるようになったらしいです。対人間用のアビリティ。FOXの口ぶりからすると比較的珍しいタイプの能力なんでしょうかね。
前回の烏丸同様、本人の人間性、望んだ力が強く反映されたものみたいですが...この辺の能力発現のシステム?は一定なのかな。どうなんだろ。

しかし、この能力は烏丸の言うようにかなり汎用性の高い能力ですよね。
烏丸達は立場上、怪しい人間に狙われる可能性が高い(現にFOXも接触してきている)と思うので、それを見破れる嘘発見器の能力は非常に便利。

あとは対象を直接見た場合だけでなく、ネットやテレビ越しなど間接的に見た場合でも嘘が見破れる点が強力だと思いますね。これによって情勢なども見えやすくなりますし、
とにかく多人数とのコンタクトが欲しい烏丸達にとって優位に働く能力である事は間違いないでしょう。まずい、なんか鷺沢が一気にチート染みてきたw

アーサーの能力はやはりベルウェザー。
この場合は単に未来を切り開く先駆者的な意味でのベルウェザーなのかな。見たところ烏丸みたいな高圧的な性格ではない雰囲気だし。
で、鳥男の姿で堂々と人前に現れてしまったわけですが、鷺沢によると今回の一件で鳥男は完全にネタ認定されたみたいですw
そりゃあんなお気楽なノリでインタビュー受けてたらそうなるはな、と妙に納得w

アーサーからしたら純粋に仲間が欲しいという思いで取った行動なんだろうけれども、流石にあそこまでなんの気兼ねもなく堂々と出てこられるとただの問題児のように見えてしまうwというかエデンの管理って意外と甘いんだな...。



■flight026『CHANGE THE WORLD』

何者かがアーサーに「新世界のヒーローは君だ」とどこぞの宗教勧誘のようなノリで接触。
接触して来たのは誰だろうな。流れ的に見ればFOXが有力だけれど、それだと順当過ぎるから逆に外してくるような気がするw判断基準としては名前が『スカイ』である点と一人称が「僕」である点あたりですかね。スカイとかいかにもFOXっぽいですが...うーん、読めない。

鷹山に「目立った行動を控えるならこれまで通りに人助けに行って構わない」と告げる烏丸。それに対してただ「わかった」と返す鷹山。
いや、本当にわかったのw?これまでの鷹山を見るとまた違う方向に進んで行ってしまうんじゃないかと疑いたくなるw
まあでも鷺沢が反応してないから本心なんだろうな、恐らく。

しかし、ここまで来て未だに鷹山の考えている事が全く分からないのは凄い。まさに主人公と同じような感覚に陥るというか、主人公と一体となって鷹山の正体に迫っていく緊張感を味わう事ができるよね。こういう部分は本当に上手だなと思う。

新キャラのバードガール(エージェント”CAT”)は鳥男を表に誘き出すためにFOXに呼ばれた強化人間らしい。薬で強力な力を得られる反面、メンテナンスを怠った時のリスクも大きい、ハイリスクハイリターンなタイプ。
セラフを殺してもいいという条件で仕事に乗ったところからすると、鳥男に対して相当強い憎しみを抱いてるんだろうな。こえー。



■flight027『SHOW TIME』

FOXは多重人格者だったのか...。
以前にも周りにいたはずの研究者達が突然消えた描写があっておかしいと思っていたのですが、今回でそれが決定的になりましたね。
25話で「俺は二面じゃきかないよ」なんて言っていたけれど、今回の描写を見る限りだと本当に六面くらい持ってそうな勢いですねwこの病気の原因は彼の生い立ちに起因しているのかな。いずれこのあたりの理由も明かされるといいのですが。

CATの目的は鳥男を叩き潰して自分の実力の高さを証明する事のようです。
学校を舞台に選んだのは、単純に「見せしめ」のためのギャラリーが多いのと、いざとなれば生徒を人質に取れるからなのかな。あとはFOXの監視下で行わなければならない条件がつけられていたからだろう。

FOXの目的についてはよく分からなかったのですが、鳥男に相応しい世界を作るって感じでしょうか。
前巻では「ベルウェザーとリンカーの力が合わされば世界を統べることすら可能」なんていかにも世界征服を企んでいるかのようなことを言っていたけれど、どうなんでしょうね。未だに真意が見えない。

そしてCATとの戦いで烏丸達が窮地に陥っているも関わらず、一向に姿を見せない鷹山。相変わらず何を考えているのか分からないw
本当に鷹山は「グレーゾーンにいる」という表現が似合うキャラだと思う。



■flight028『FINAL JUDGEMENT』

コミカルな戦闘が続く中、事態が急変して烏丸がやられかけ、CATが薬の副作用で死にそうになり、やべえ!となったところに鷹山が現れて「死にたいか...生きたいか...どっちだ?」とCATに問いかけて終了。

鷹山が現れた時、烏丸は驚きというよりはむしろこのタイミングで来ると確信していていたような表情だったね。鷹山が「生」を強く望んだ人間の前に現れる事を知っていたからだろう。

「鷹山はいつも思いに応えるように現れるーーと思う」

つまりCATは「生きたい」と強く願ったんだろうね。そしてその思い、「声」に応えたからこそ鷹山が現れた。でもCATは当然鳥男を憎んでいるわけで、
救いを求める心と鳥男への憎しみの感情の狭間で揺れる中で、CATが鷹山の問いにどう応えるのか...というのが次回の見どころになりそう。

あと烏丸がピンチになった時にさり気なく鴨田が覚醒してましたね。
能力名は”不死者”(ライフスティーラー)
これは烏丸の「お前は死なない」という言葉に翼が応えた感じっぽいね。「スティーラー」だから、他の鳥男のエネルギーを奪うことで傷を修復できるみたいな能力なのかな。詳細については次回で明かされるだろうから楽しみ。



というわけでバードメン第6巻の感想でした。
全体として、物語の中心となる人物があらかた揃ってきて、一気に話が動き出したような印象です。取り敢えず鷹山の問いに対してCATがどう応えるのかが気になるかな。次巻も期待。

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BIRDMEN-バードメン-第5巻の感想です

以下、第5巻の感想になりますので未読の方はネタバレにお気をつけください。


BIRDMEN 5 (少年サンデーコミックス)
BIRDMEN 5(少年サンデーコミックス)
(2015/5/18)
田辺 イエロウ


≪あらすじ≫(少年サンデー公式サイトより引用)

”EDEN”の襲撃! 狙われたのは…!?

敵対組織「EDEN」のエージェント“FOX”は、同じエージェントの”FAIRY“と共に、烏丸達に近づく!!そこで彼が狙いを定めたのは…!?
そして、窮地に立たされた烏丸に更なる変化が訪れ、彼の日常がめまぐるしく変わっていく…!!

烏丸の身に何が起きたのか!?
そして、FOXの目的とは…?





■flight019『NEW WORLD』

烏丸、覚醒の回。撃たれたのが鴨田、そして鷹山が要マークされているということで烏丸に焦点が当てられる話になるとは思っていましたがまさか覚醒するとは。
烏丸の特化能力は‘‘先導者”(ベルウェザー)。鳥男を支配する能力...らしい。いかにも高圧的な烏丸らしい能力だけど、鳥男の能力ってその人の人間性というか、望んだ力が強く反映されたものだったりするのかな?
FOXが言うには烏丸のベルウェザーと鷹山のリンカーの能力が合わされば世界を統べることさえ可能になる程の力らしいが、あの鷹山の感情を高ぶらせる程の力だと言われたら確かにそれも可能なんじゃないかなぁと納得できてしまうw
あと、鷹山の「辛そうだったから代わってあげた」というのは色々と危ういような気がする...まあこれは烏丸の能力の所為でもあるんだろうけど。

鷹山の感情の変化について「絶対に引いてはいけないトリガーを引いてしまった」とFOXに告げるフェアリー。それに対して「俺は次の世界が見たいんだよ」と答えるFOX。どこまでも現状維持が嫌いなタイプなんだろうね。あわよくば鳥男の能力を自分のものにできないかとか考えていたりするんだろうか。その辺の真意も含めてまだまだ底が見えない人物です。


■flight020『TRANSFORM』

この少しずつ疑念が確信へと変わっていく感じ、いいですね。この作品独自のダークな雰囲気があって。

今回、烏丸に話かけてきた修学旅行でも一緒だった地味女B(鮫洲)さんですが、顔が描かれたということは今後メインキャラとして物語に大きく絡んでくることになるのかな。そうだとした主に烏丸関係になりそう。

つばめの本命はやはり鷹山。鷹山の好きなもの(空と木登りと空地)を真剣にメモするつばめが可愛いw
つばめがこんなにも恋愛に対して積極的なのは明日が必ず来るとは限らないと理解しているから...。どう考えても中学生の女の子のセリフとは思えないんだけど、逆を言えばそれだけ烏丸達が特異な状況に置かれているということか。


■flight021『MONSTER』

えっ、ちょっと鷹山がどんどん危うい方向に進んで行っているような感じがするんだけど...。以前からどちらに転ぶか分からないキャラだと思っていたけど、このまま敵対関係になる展開もあり得るか...?まあそれはそれで面白そうではあるんだけど、なんとなく味方であって欲しいという気持ちが強いんだよね。

『距離が離れる』...これって遠回しに人間じゃなくなりますよーって言われているようなものだよね...。以前、2巻あたりで烏丸がこのまま鳥男でいると感覚が麻痺して次第に人間から逸脱してしまうんじゃないかと危惧していたことがあったけれど、今回の話でそれが痛いぐらいに活きてきた感じ。

従来の進化の定義とは異なった歪な進化。鷹山は既に人間から逸脱してしまっているんだろうね。だから烏丸も鷹山の考えていることが何1つとして分からない。
「前よりずっと俺に近くなった」というセリフもつまりは烏丸が徐々に人間でなくなってきているという事を指したものなんだろう。

そして鷹山を助けた張本人であるエヴァ...。FOXによればエヴァは今いる全ての鳥男の大元であり、唯一歪な進化を遂げずに成長した鳥男らしいけど、彼女自身も何か明確な目的を持った上で行動しているそうで...。現状ではまだどう動くのか分からない不気味な存在ですね。


■flight022『DISTANCE』

FOXが烏丸達の通っている中学校に新任英語教師として赴任。実験対象を身近で観察するのには絶好の場所といえるけれど、それにしてもまた堂々と潜入して来たな、という印象。現状は取り敢えず観察に専念するらしいが、既にどう攻め込むのかは決まっている様子。
FOXの目的のキーとなる人物はやはり鷹山か...。あのレベルでまだ覚醒していないってとんでもないイレギュラーだよな...。本人は今初めて手に入れた感情を持て余して暴走しちゃってるみたいだけどw

アーサーの能力はベルウェザーかな。
ちょうどアメリカでベルウェザーが現れたという話があったし、FOXも鷹山の先導によってベルウェザーが複数体現れるのは都合がいいみたいなことを言っていたので。
しかし、既に能力が覚醒しているのにも関わらず烏丸達と同様にエデンの管理下に置かれていないということは、こちらもまたエデンとは違う別勢力なんだろうか。

人間から離れることを理解した上で、皆と生きていくことを何よりも優先するつもりだと言っている鷺沢が何だか鳥部に依存しきっている感じがして怖いなぁ...。他に拠り所がない、という意味で現状最も危ういのは実は鷺沢なんじゃないだろうか。


■flight023『ADVANCE』

『運命などねじ伏せろ』
龍目さん格好良いなぁ...。年頃の中学生にとって、どうすればいいのか分からない壁にブチ当たった時、自分のことを信じてアドバイスをくれる人間がいるだけでも相当心強いと思うよ。烏丸は龍目さんの言葉にだいぶ救われたんじゃないかな。

龍目さんの励ましを受けて『未来は俺らのもんだ』と肚を決める烏丸。えっ...なんか烏丸が初期とは見違える程に格好良くなってるんだけどwつばめも驚いてるしwというかつばめの理想のタイプの人って絶対烏丸だろwwこれは希望が見えてきたか?

そしてラストで鷺沢が覚醒?FOXの嘘に気付いたあたり、鷺沢の能力は対象の真偽を見破る能力か?これまでの描写を見るに鷺沢は一種の人間不信状態に陥ってしまっている節があって、その関係で人間を注意深く観察する力に長けていたんじゃないだろうか。で、今回烏丸のデスツイートを受けてその力が急激に上昇したと。能力名については次回で判明かな。


次回は覚醒した鷺沢がFOXに接触を試みる展開になるんでしょうかね。まあ烏丸が止めそうだけどw
本編もそれぞれの思惑の一端が垣間見え、尻上がりに面白くなってきた感じがします。次巻も期待。

BIRDMEN-バードメン- 第1~4巻の感想です

以下、第1~4巻の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。


BIRDMEN 1 (少年サンデーコミックス)
BIRDMEN 1(少年サンデーコミックス)
(2013/10/18)
田辺 イエロウ


*あらすじ(少年サンデー公式サイトより引用)

中学生の烏丸英司は、鴨田、鷺沢、つばめと共に思わぬバス事故に巻き込まれて以来、身体から翼が生える特異体質“鳥男”となってしまった。鳥男の先輩・鷹山の指導の下、5人は鳥部を結成。鳥男の謎を解明するため、生物学者の龍目を仲間に加える。龍目は、国際遺伝子銀行を併設する学術都市、「EDEN」という組織を探るが…?
 単調な中学生活から一変、予期せぬ出来事と秘密がいっぱいのSF×青春ジュブナイル!!




これはSF...なのかな(笑)と思ったけれど、科学的な側面が強く出ているしSFでいいのか。

人気漫画家・田辺イエロウさんの作品。あらすじと表紙に惹かれたので購入してみました。ちなみに、この方の前作『結界師』は読んでいません。どうやら週刊少年誌で月1掲載という変則的な連載方法を取っているらしいですが、これは単純に作品のクオリティーを上げるためのものなのでしょうかね。他に込み入った事情があるのかどうかは定かでは無いですが、このような連載の仕方も新鮮で面白いなと思います。

主な内容としてはあらすじに書いてあるように、平凡な日常を送っていた主人公がある日突然事故に巻き込まれ、未知の能力に目覚めるというありがちなものです。
しかし、それを感じさせないほどにこの作品の独特の雰囲気というか、世界観が作りあげられているように感じました。
万人受けしないであろう自己嫌悪の激しい陰キャラを主人公に据えていたり、青春ものなのにイメージにそぐわない「黒」を基調にしていたりと、あえて少年漫画が取らないような手法を取っていて、それが予想外の効果を生んでいるように思います。キャラの掛け合いは基本ギャグチックなのに、全体的にダークな雰囲気なんですよね。それが今後の展開の方向性を示唆しているというか、少なくとも戦隊カラーのような軽いノリ(個人的には好きですがw)のままでは終わらない気がしますね。


正直、1巻と2巻の時点ではまだ謎が多く、主人公達と同様にいきなり超常現象に巻き込まれた感じであまり面白みは感じられませんでした。しかし、巻を重ねるにつれて物語の全体像が見え、当面の敵が明確化され、キャラの関係性、それぞれの内面に抱えている闇が浮き彫りになって、次第に面白くなってきた感じがしますね。

しかし、まだこの物語の本質的な部分である『鳥男とは一体何なのか?』という謎の答えはイマイチ見えてこないまま。鷹山は感覚的に理解してる感じですが...どうなんでしょうね。鷹山自体どう転ぶのか分からない位置にいるキャラなので...やはりこの謎がはっきり明かされるのは終盤になるんですかね。ヒントは随所にばら撒かれているんでしょうけど。


全体的に、派手な面白さや衝撃的な展開はないけれど、読み進めるごとにじわじわと面白みが増していくという、ある意味で漫画の理想的な形だといえる作品なのではないかと。ただ、やはり話の進行スピードとしては遅いので、待つのがイヤという方は全巻出揃うまで様子見してもいいんじゃないかなとは思いますね。


さて、これまで大きな動きのなかった本作ですが、最新4巻のラストでようやく敵組織と接触。ついに本格的に物語が動き始めるのでしょうか。もう一気にシリアス路線に突入してもおかしくない雰囲気です。

鷹山は敵にマークされてて自由に動けない&撃たれたのが鴨田ということで、次巻は烏丸の活躍が見られそうな予感。徐々にヒーローの素質、仲間想いな一面が垣間見えてきた烏丸がどのようなアクションを起こすのか、楽しみですね。それではー。