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BIRDMEN-バードメン- 第6巻の感想です

以下、第6巻の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。


BIRDMEN 6 (少年サンデーコミックス)
BIRDMEN 6(少年サンデーコミックス)
(2015/10/16)
田辺 イエロウ



表紙はフェアリー。人形のような可愛らしい容姿にピンクの装丁が映えますね。
でもここでフェアリーが来たって事は表紙はもう鳥男で統一なのかな。
個人的には龍目さんの表紙も見てみたかったのだけれど、中年は鳥男にはなれない設定があるから厳しいか。では本編の感想を。


■flight024『MINORITY REPORT』

烏丸、鷹山の内面に踏み込むの回。
これまでずっと烏丸が感じていた鷹山への違和感...それは鷹山が「生」にしか価値を見出していないという事。
生きている者に対しては手を差し伸べるが、死んだ者に対しては興味がないかのような淡々とした態度を取る...道理を大きく踏み外している行為。

はたしてその価値観が生まれつきのものなのか、それとも鳥男の歪な進化によるものなのかは定かではないが、既に鷹山が人間から決定的にかけ離れてしまっているのは事実。
しかも鷹山自身はその価値観が当たり前のものだと思っていて、烏丸に諭されることによって初めてそれが「違う」ことなのだと知った様子。前巻の「俺は全然分からないんだ」という言葉は本当にそのままの意味だったのですね...。いやそれとはちょっと違うベクトルかもしれませんが。

そんな鷹山に対して「お前の行為は、いずれ俺達の首をしめる。だから今回で終わりにしてくれ。分かるな?」と伝える烏丸。
これは文字通り鷹山が人前に姿を晒すことで自分達にも危害が及ぶ事を考えての言葉なんだろうけれど、鷹山の事を想っての言葉でもあるんだろうね。
なんと言ってもあれだけ手を握ることを躊躇っていた烏丸が恥じらいながも鷹山の手を強く握って伝えるほどだし、(手を繋ぐことで「伝える」力が増幅するらしいです)
恐らく「本当にこいつを仲間と思っていいのか!?」なんて言いつつも、本心では鷹山の事を大切な仲間として認識していたんだと思う。烏丸にとって鷹山は命の恩人で、なりより自分に飛ぶきっかけを与えてくれた人物だから。

「今こいつを外に出しちゃいけない。きっと誤解される」というのもつまりは、道理から外れた状態で人前で行動を続けていれば、いずれ思慮深い人間から敵意や悪意を持たれてしまう事を指したもので、本当の意味で何も知らない鷹山の身を案じての言葉なんだろう。


うーん...このあたりの価値観の受け取り方というか、解釈の仕方は難しいなー。烏丸と鷹山の距離感もイマイチ掴めてこないし...。
まあこんな意味なのかな、という程度に捉えてみたのですが、結果として無駄に長い上にまとまりのない文章になってしまって申し訳ないですw
烏丸と鷹山の、ある種対極に位置している2人の「関係性」は今後も重要な意味を成してくると思うので、もっと深く考えていきたいですね。



■flight025『HERO INTERVIEW』

「鷺沢覚醒したってよ。」
このどこかで聞いたような軽いノリに笑ってしまったのですが、やはり鷺沢は前巻のラストで覚醒していたようですね。
能力名は”詐欺師”(トリックスター)で観察力が大幅に向上した状態、具体的に言うと嘘が分かるようになったらしいです。対人間用のアビリティ。FOXの口ぶりからすると比較的珍しいタイプの能力なんでしょうかね。
前回の烏丸同様、本人の人間性、望んだ力が強く反映されたものみたいですが...この辺の能力発現のシステム?は一定なのかな。どうなんだろ。

しかし、この能力は烏丸の言うようにかなり汎用性の高い能力ですよね。
烏丸達は立場上、怪しい人間に狙われる可能性が高い(現にFOXも接触してきている)と思うので、それを見破れる嘘発見器の能力は非常に便利。

あとは対象を直接見た場合だけでなく、ネットやテレビ越しなど間接的に見た場合でも嘘が見破れる点が強力だと思いますね。これによって情勢なども見えやすくなりますし、
とにかく多人数とのコンタクトが欲しい烏丸達にとって優位に働く能力である事は間違いないでしょう。まずい、なんか鷺沢が一気にチート染みてきたw

アーサーの能力はやはりベルウェザー。
この場合は単に未来を切り開く先駆者的な意味でのベルウェザーなのかな。見たところ烏丸みたいな高圧的な性格ではない雰囲気だし。
で、鳥男の姿で堂々と人前に現れてしまったわけですが、鷺沢によると今回の一件で鳥男は完全にネタ認定されたみたいですw
そりゃあんなお気楽なノリでインタビュー受けてたらそうなるはな、と妙に納得w

アーサーからしたら純粋に仲間が欲しいという思いで取った行動なんだろうけれども、流石にあそこまでなんの気兼ねもなく堂々と出てこられるとただの問題児のように見えてしまうwというかエデンの管理って意外と甘いんだな...。



■flight026『CHANGE THE WORLD』

何者かがアーサーに「新世界のヒーローは君だ」とどこぞの宗教勧誘のようなノリで接触。
接触して来たのは誰だろうな。流れ的に見ればFOXが有力だけれど、それだと順当過ぎるから逆に外してくるような気がするw判断基準としては名前が『スカイ』である点と一人称が「僕」である点あたりですかね。スカイとかいかにもFOXっぽいですが...うーん、読めない。

鷹山に「目立った行動を控えるならこれまで通りに人助けに行って構わない」と告げる烏丸。それに対してただ「わかった」と返す鷹山。
いや、本当にわかったのw?これまでの鷹山を見るとまた違う方向に進んで行ってしまうんじゃないかと疑いたくなるw
まあでも鷺沢が反応してないから本心なんだろうな、恐らく。

しかし、ここまで来て未だに鷹山の考えている事が全く分からないのは凄い。まさに主人公と同じような感覚に陥るというか、主人公と一体となって鷹山の正体に迫っていく緊張感を味わう事ができるよね。こういう部分は本当に上手だなと思う。

新キャラのバードガール(エージェント”CAT”)は鳥男を表に誘き出すためにFOXに呼ばれた強化人間らしい。薬で強力な力を得られる反面、メンテナンスを怠った時のリスクも大きい、ハイリスクハイリターンなタイプ。
セラフを殺してもいいという条件で仕事に乗ったところからすると、鳥男に対して相当強い憎しみを抱いてるんだろうな。こえー。



■flight027『SHOW TIME』

FOXは多重人格者だったのか...。
以前にも周りにいたはずの研究者達が突然消えた描写があっておかしいと思っていたのですが、今回でそれが決定的になりましたね。
25話で「俺は二面じゃきかないよ」なんて言っていたけれど、今回の描写を見る限りだと本当に六面くらい持ってそうな勢いですねwこの病気の原因は彼の生い立ちに起因しているのかな。いずれこのあたりの理由も明かされるといいのですが。

CATの目的は鳥男を叩き潰して自分の実力の高さを証明する事のようです。
学校を舞台に選んだのは、単純に「見せしめ」のためのギャラリーが多いのと、いざとなれば生徒を人質に取れるからなのかな。あとはFOXの監視下で行わなければならない条件がつけられていたからだろう。

FOXの目的についてはよく分からなかったのですが、鳥男に相応しい世界を作るって感じでしょうか。
前巻では「ベルウェザーとリンカーの力が合わされば世界を統べることすら可能」なんていかにも世界征服を企んでいるかのようなことを言っていたけれど、どうなんでしょうね。未だに真意が見えない。

そしてCATとの戦いで烏丸達が窮地に陥っているも関わらず、一向に姿を見せない鷹山。相変わらず何を考えているのか分からないw
本当に鷹山は「グレーゾーンにいる」という表現が似合うキャラだと思う。



■flight028『FINAL JUDGEMENT』

コミカルな戦闘が続く中、事態が急変して烏丸がやられかけ、CATが薬の副作用で死にそうになり、やべえ!となったところに鷹山が現れて「死にたいか...生きたいか...どっちだ?」とCATに問いかけて終了。

鷹山が現れた時、烏丸は驚きというよりはむしろこのタイミングで来ると確信していていたような表情だったね。鷹山が「生」を強く望んだ人間の前に現れる事を知っていたからだろう。

「鷹山はいつも思いに応えるように現れるーーと思う」

つまりCATは「生きたい」と強く願ったんだろうね。そしてその思い、「声」に応えたからこそ鷹山が現れた。でもCATは当然鳥男を憎んでいるわけで、
救いを求める心と鳥男への憎しみの感情の狭間で揺れる中で、CATが鷹山の問いにどう応えるのか...というのが次回の見どころになりそう。

あと烏丸がピンチになった時にさり気なく鴨田が覚醒してましたね。
能力名は”不死者”(ライフスティーラー)
これは烏丸の「お前は死なない」という言葉に翼が応えた感じっぽいね。「スティーラー」だから、他の鳥男のエネルギーを奪うことで傷を修復できるみたいな能力なのかな。詳細については次回で明かされるだろうから楽しみ。



というわけでバードメン第6巻の感想でした。
全体として、物語の中心となる人物があらかた揃ってきて、一気に話が動き出したような印象です。取り敢えず鷹山の問いに対してCATがどう応えるのかが気になるかな。次巻も期待。

  • 暗殺教室 16巻 感想

暗殺教室 第16巻の感想です

以下、第16巻の感想になりますので未読の方はネタバレにお気を付けください。


暗殺教室 16 (ジャンプコミックス)
暗殺教室 16(ジャンプコミックス)
2015/10/3
松井 優征


暗殺教室、第16巻。
前巻の怒涛の展開から続いて、今回はほぼ一冊まるごと殺せんせーの過去編となっております。
殺せんせーとは何者だったのか、何故E組の担任になったのか、全ての謎が明かされます。
まさか暗殺教室でこんなにも切なく、感動的なストーリーを見せられるとは思ってもみませんでした...。ここまで読んできて良かった、と素直に思えた一冊でした。では本編の感想を。今回の感想は無駄に長いです




時は2年前へと遡る。
どこかの研究所に捕らえられている死神時代の殺せんせー。ついに解禁された人間の頃の素顔は...




イケメンだった...。

まさか殺せんせーがこんな美青年だったとは...。これまでタコとしての姿しか見てなかったから、改めて素顔が明かされるとだいぶ印象が変わるなぁ。そりゃあこんな害のなさそうな顔で優しい笑みを向けられたら誰だって騙されますよ。まさに「怖くないのが怖い」を体現したかのような人物です。

しかし、こんな美青年が後々エロ本の山の上で女子中学生と一緒にはしゃぐようになるなんて...本当に何があったんだよ!?という話ですよね...。
かつて姿や性格を変えたキャラは山ほどといましたが、ここまで外面的にも内面的にも劇的な変化を遂げた人物はいないのではないでしょうか。

では具体的に何があったのかについて触れていくと、
まず殺せんせーが捕らえられた原因は唯一の弟子(12巻でE組を襲ってきた2代目死神)の裏切りでした。



ああ、13巻で2代目がある殺し屋のスキルに憧れたと言っていたけれど、それが殺せんせーの事だったのね。殺せんせーが2代目死神と対面したときに微妙な表情をしていたのも裏切られた唯一の弟子の顔を見て少なからず衝撃を受けたからだったのか。




2代目の裏切りによって捕まった初代死神は非公式の研究施設で行われている天才科学者シロこと柳沢の研究の実験台にされることに。

そして、その実験の危険性の高さから死神を近い距離で観察する役割が必要になるということで呼ばれた人物が...



雪村あぐり先生。
E組の前任の教師であり、茅野ちゃんのお姉さんでもある人物。これまでは主に殺せんせーの回想での登場でしたが、ついに本編にも登場しました。(と言ってもこれも回想のようなものですがw)彼女との出会いによって死神がどう変わっていくのか...というのが今巻の肝になってきそうですね。




柳沢の研究は素人が聞いても到底理解できない超理論のようですが、死神は既に持ち前の知識量で柳沢以上に研究の要点を理解しており、逆に実験を巧みにコントロールして人知を超えた破壊の力を手に入れる算段を立てている様子。
こういうシーンを見ると改めて初代死神の能力の高さを思い知らされますねw




雪村先生に会うたびに、彼女の職業やE組の事情を知って行き、次第に少しずつ彼女の「存在そのもの」に興味を惹かれていく死神。
3ヶ月も経つ頃には2人は旧知のように打ち解けていました。

完璧に管理していたはずの唯一の弟子に裏切られた理由が分からないと言う死神に対し「その生徒はあなたに見て欲しかっただけなんですよ」と返す雪村先生。この「見る」という言葉が今の殺せんせーの教師としての基礎になっているような気がしますね。

また死神と雪村先生の距離が着実に縮まっていく一方で、
柳沢の実験が進むうち、死神の体には明確な変化が起こり始めていました。6ヶ月目には外部刺激で腕や指先がムチのようにしなり始め、柳沢はそれを「触手」と呼ぶようになります。

端から見れば異形でしかない触手。
いつそれが持つ強大なパワーが暴れ出してもおかしくはない。普通だったら恐怖と畏怖の眼差しを向けるでしょう。
しかし、雪村先生はもしもの時自分が真っ先に犠牲になることも、死神がどんどん人ならぬ存在に変わっていることも理解しながらも、余計な事は何も聞かず、ただ真っ直ぐに死神にいつも通りの明るい笑顔を向けます。

この時、死神は初めて「見られる」事が嬉しい事なのだと知るようになります。これまで誰からもちゃんと見られた事がない死神にとって、見かけや経歴など関係なく、しっかりその人の内面を「見て」対等な立場で接してくれた事が嬉しかったんでしょうね。

そして、一年が経つ頃には2人は何でも話せる関係になっていました。
なんと死神が自分の生い立ちを話すようになるほどです。殺し屋...ましてや死神と謳われるほどの人物が自分の素性を明かすなんて、相当心を許した相手でなければできないことですよね。そんなもう恋人と言っても差し支えないような関係になっている2人ですが...



「誕生日が分からないなら...

今日をあなたが生まれた日にしませんか?」


14巻にも出てきたシーンですね。ここにきて雪村先生が仕掛けてきました。自分の誕生日が分からないなら今日を誕生日にしちゃえばいいじゃないという事で、これまでの感謝の意も込めて死神に「ある物」をプレゼントします。




雪村先生からの贈り物に対し、嘘偽りの笑顔ではなく、心からの本心の笑顔を浮かべる死神。
雪村先生の誰とでも対等に接する誠実な態度が死神の偽りの笑顔を本物の笑顔に変えたという事ですよね。ああ、なんて素敵な関係なんだ...。

しかし、この実験室は2人の一切の接触を許さない場所。雪村先生が直接自分の手でプレゼントを渡す事は叶わない...。

また、雪村先生は柳沢から教師の立場を捨て、この研究所で専属で働くよう迫られていたようで。
E組を教えられるのは今年が最後になるだろうから、なんとしても彼らの助けになりたいと。そして、その最後の1年を頑張るために、これまで自分を支えてくれた死神に触れたいと。絞り出すように死神に本心を吐露する雪村先生。

その言葉を聞いた死神は...



極細の触手を操ってはじめて雪村先生に触れます。

どうやら死神は研究者達が考えているよりはるかに早く触手を自在に操れるようになっていたようで...。まさか触手が2人を結びつける重要な存在だったなんてね...ここはガラス越しというロマンチックなシチュエーションも相まって非常に美しいシーンに仕上がっていました。


もうこれでハッピーエンドでいいよと言いたいところなんですが、結末が分かっている以上はそうはいきません。

柳沢の実験も最終段階を迎えており、
生物の老化による不具合の問題の検証のために、死神の反物質細胞が移植されたマウスを使って月面で実験を行いました。すると...



莫大なエネルギーを生み出す反物質細胞から飛び出した反物質生成サイクルが月の物質を連鎖的に反物質へと変えてゆき、
なんと月の直径の7割を消し飛ばしてしまいました。

月を破壊したという事実は柳沢の実験の弊害によるものだったのですね。殺せんせーはとんだ無実でした。なんかもう全てにおいて柳沢が原因になっているような気がするw

まあそれはいいとして、どうやら計算通りに行けば、今回の実験の結果と同じ事が来年の3月13日に死神の身体にも起こるらしいです。
地球の滅亡を防ぐためには分裂限界の前に心臓を止めるしかない...つまりは死神を殺すしかないという事ですね。

その事実を物陰で聞いていた雪村先生は実験体としてではなく、信頼関係を築いてきた人間としてそれを死神に伝えます。

望みを捨てずに一緒に助かる方法を探しましょうと言う雪村先生。しかし、既に死神の耳には雪村先生の言葉は届いていませんでした。自分の「死」が見えた瞬間に死神は暴走を起こし、大切な存在であるはずの雪村先生にも見下した冷酷な言葉を吐いてしまいます。

元々備わっていた殺し屋時代のスキルと莫大な触手の力を使って破壊の限りを尽くす死神。自分の死までが見えた時、死神は全てが見えた気になっていました。

そんな死神が暴走を続ける中、雪村先生は、
このまま行けば死神はもう二度人間には戻れないと感じ、暴走を止めるために彼の体に抱きつきました。その瞬間。




柳沢の仕掛けた触手地雷が雪村先生の体を貫いてしまいます。

全て見えたつもりでいた。けれど、本当は何も見えていなかった。

瀕死の雪村先生を前にして、ようやく死神は我に返ります。雪村先生の必死の想いが彼を繋ぎ止めたのですね。

自分のせいで雪村先生が重症を負ったと考え、後悔の念に駆られる死神。ここで初めて身につけた力の使い道がもっと他に沢山あった事に気付きます。
「本当に大切なものは失ってからはじめて気付くもの」と言いますが、まさにその通りですよね。このシーンの死神の悲痛な表情を見て、やはりこの人もちゃんと1人の人間だったんだなと感じました。




もう助からない雪村先生。最後の力を振り絞って死神にE組の生徒達を託します。

「なんて...素敵な触手...!!

...この手なら ...きっとあなたは...

素敵な 教師に...」


1話と繋がった。これまで「何で素敵な触手?」と思っていたのですが、そうか、
自分を支えてくれた大切な存在が、はじめて自分に触れてくれた手が触手だったから「素敵な触手」なのですね。しかし、こうやって2人の過去を読んだ後に、改めて1話のこのシーンを見るとかなり見方や感じ方が変わりますね。こんなにも切なく、優しさに満ちた愛のエピソードを終盤に持ってくるなんて...本当にずるいですよ、松井先生。


そして死神は雪村先生からの誕生日プレゼントである巨大ネクタイを着けて、
「どんな時でもこの触手を離さない」と彼女に誓うのでした。



人間の細胞が全て触手に置き換わり、全く新しい生物に生まれ変わろうとしている中、死神が触手に望んだのは「弱くなりたい」という事。
時に間違うこともあるかもしれない。時に冷酷な素顔が出るかもしれない。でも、雪村先生がやろうとしていた事を、自分なりに、自分の最も得意な殺り方で精一杯やろうと。

それからマッハ20の新米教師は...ゆっくりと ゆっくりと立ち上がった。


そして、現在に至る。



これで殺せんせーの過去編は終了。
いやー本当にここまで濃密な内容を1巻に収める松井先生の技量には感服です。
『ネウロ』の春川教授と刹那さんのエピソードを読んだ時にも思った事なんですが、本当にこの方は悲劇的な恋というか、胸が締め付けられるような切なさの残る純愛を描くのが上手いな、と。じゃあ切ないだけなのかと言うと、決してそういうわけでもなくて。切なさの根底にはしっかりと「優しさ」があるんですよね。だからこそ読み終えた時にどこか温かみも感じられるのだと思う。
そしてなにより「好き」や「愛してる」などの直接的な言葉を使わずに2人の距離感、関係性を魅せられているのが素晴らしい。
もう今更そんな無粋な表現は必要ないという事ですよね。直接的な言葉を使わずとも、読めば2人がお互いにどう想っているのかを汲み取ることができるような作りになっている。この技法はネウロの頃から一貫していて、キャラの関係性を印象付けるのに一役買っている部分だと思うので、願わくばぜひこれからも続けていってもらいたいですね。


さて、話を本編に戻します。

殺せんせーが自身の過去を話し終わった時、E組メンバーの脳裏にはこれまで殺せんせーと過ごしてきた様々な思い出が蘇っていました。
怖かった事、腹が立った事、嬉しかった事、楽しかった事。

ここでE組は初めて自分たちに恐ろしい難題を突きつけられた事に気付いたのでした。



それはこの先生を殺さなければならないのだという事。

心のどこかで分かっていたようで、ずっと目を背けていた現実。
恐らく殺せんせーの過去を知り、自分たちの置かれている立場を理解することによって、改めてこれからこの作品全体のテーマである「殺す」という事と向き合っていくことになるんだろう。そしてそれに対するE組の「答え」がこの作品として最も伝えたい事になるんじゃないかな。
松井先生の「ここからが暗殺教室です」という言葉もつまりはこれから作品全体のテーマと向き合っていくんだよという事を指したものだったんだろうね。


殺せんせーの暗殺期限まであと66日。約2ヶ月ちょっとというところですかね。
誰も暗殺を仕掛けようとしない中、渚くんはクラスの皆に殺せんせーの命を助ける方法を探したいと提案。
その提案に多くの生徒が賛同する中、中村さんが殺せんせーと築いてきた絆が本当に大切なものであると感じているからこそ殺すべきだと反論。
これまで渚くんと比較的仲の良い人物として描かれてきた中村さんが真っ先に反対派に渡ったのは少々意外でした。まあそれだけ真剣に考えているという事なのでしょうね。

反対派は中村さんの他にいつもの寺坂グループ...あとはカルマ君もですかね。ずっと何か言いたそうな雰囲気を出していたので、恐らく彼も反対派でしょう。

しかし、ここにきて内部分裂か...いや、むしろこのタイミングだからこそか。
取り敢えずしばらくは殺す殺さないでクラス内が大きく揉める展開になりそうですね。彼らがもがき苦しみ、悩み抜いた末にどのような答えを出すのか、今から楽しみです。






おまけ




今巻の唯一の癒しだった茅野ちゃん。
あのキスの一件以降、渚くんを意識しまくりで悶えているのが最高に可愛いですね。




個別能力値は女子一色。
やっぱ速水さんスペック高いよなぁ。単純な暗殺力で言えば女子ナンバーワンなんじゃないだろうか。




雪村先生好きの人は必見のプロフィール。
さり気なくスリーサイズを載せているあたりに松井先生の抜け目なさを感じるw


それでは。

僕のヒーローアカデミア 第4巻の感想です

以下、第4巻のネタバレが含まれておりますので未読の方はご注意ください。


僕のヒーローアカデミア 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)
僕のヒーローアカデミア 4(ジャンプコミックス)
2015/6/4
堀越 耕平







体 育 祭 編 中 盤 !

体育祭編も中盤戦に突入?
騎馬戦はいつも追う立場の人間だったデクが逆に追われる立場の人間になるという話で、A組だけでなくB組やサポート科なども絡んできて混戦必至の先の読めない試合展開になっていたのが面白かった。

キャラそれぞれの個性の使い所が絶妙な采配で、余す所なく発揮されており、全体的に飽きない構成に仕上がっていたような印象。
大詰めにデクvs轟を持ってくるあたりも王道を外さないジャンプ漫画らしい展開になっていて好感が持てた。

また、熱い展開が続く一方で、これまでこの作品ではあまり見られなかったドライな側面というか、ヒーロー世界の裏の部分が轟の過去を通じて描かれていた。

正直、今回の話のような生々しいヒーロー世界の現実を真正面から描いたのには驚かされたが、物語全体において、そして「轟焦凍」という1人のキャラクターに重みを与える要素としては外せないエピソードだと感じた。またデクと轟の関係性を明確化させるためのアクセントとしての役割も十分に果たしていたように思う。

最終種目はこれまたジャンプ漫画の王道ともいえるトーナメント戦。
総勢16名ものキャラがいたが、描くべきキャラをしっかりと絞ったからか恐ろしくテンポよく進んでいった印象。重点が置かれるのは間違いなくデクvs轟なんだろうが、個人的にはお茶子vsかっちゃんの異色対決の方も気になるwあのかっちゃんを相手にお茶子がどこまで戦えるのか、楽しみです。


では、以下気になったキャラをピックアップして書いていきます。

■デク
追う者から追われる者へと立場が変化した主人公。騎馬戦ではヒーローの本質ともいえる大切な人のために戦う姿が見られた。
轟の衝撃の告白を受けて物怖じこそしたが、お互いの背負った物の重さの違いを十分に理解した上で、「僕も君に勝つ」と改めて轟と競う意志を示した姿からは精神面での成長が感じられて良かった。


■轟焦凍
今回の話で轟がデクに固執する理由が明かされた。両親絡み...というのが何とも生々しいが、実力主義のヒーロー世界においては割と珍しくもない話なんじゃないかと思えてしまった。
かっちゃんに続きデクの正統派ライバルとしての地位を確立させた感じだが、デクやかっちゃんとは違って、トップヒーローに「ならなくてはいけない」と義務感のようなものを背負って戦っているというのが、2人との明確な対比になっていて面白いなと感じた。


■常闇踏影
間違いなく今巻のMVP。騎馬戦ではデクサイドのピンチヒッターとして参戦し、まさしくダークホースともいえる予想外の活躍をみせた。タイマン最強のスタンド能力を持ちながらも決して自身の力に驕ることなく冷静に状況判断を下せるあたり、今後も強キャラの一角としての活躍が期待できる。いかにも厨二な感じの言動も良い。


感想は以上です。それでは。

  • 暗殺教室 15巻 感想

暗殺教室 第15巻の感想です

今回は物語の根幹に関わるネタバレを含んでおりますので未読の方はご注意ください。


暗殺教室 15 (ジャンプコミックス)
暗殺教室 15(ジャンプコミックス)
2015/7/3
松井 優征



えー、まずは一言。

やってくれましたね、松井先生!!

うん、本当に良い意味で期待を裏切ってくれました。まさか、あれもこれも全てあの人物の正体に繋げるための伏線だったとは。
正直、ここまで「ネウロ」を描いた作者にしては余りにも王道すぎるというか、意外性のない展開が続くなぁと思っていたのですが、このクライマックス間際にきて一気にひっくり返してきてくれましたね。それすらも狙い通りだったのだとしたら恐ろしい限りです(笑)

まさに鬼才、松井優征の本領発揮といった巻。帯に堂々と掲げられた「ここからが暗殺教室です」という謳い文句に恥じない衝撃展開の連続です。では本編の感想を。



理事長の過去編からスタート。
かつては殺せんせーのような温厚な教育者だった彼が強者主義の教育方針を取るきっかけとなったのは、最初の教え子の自殺。優しいだけの教育ではどうにもならない。だから自身の教育への戒めとして今のE組制度を作った。

しかし、その厳格な教育の根底にあったのはかつての自身の理想の教育と同じ「生徒への愛情」だった。それを殺せんせーによって気付かされ、吹っ切れた表情を見せる理事長。同じ教育者として改めて殺せんせーと競う意向を示し、それを通じて学秀君とも無事?仲直りできた様子。
ここは理事長を悪役ではなく1人の「教育者」として魅せていたのが良かったですね。これでひとまず学校周りの話は全て片付いた感じか。


次は中学生活最後のイベントとなる演劇発表会の話。ここで「演技」という要素を挟むことで、この先明かされるであろうある人物の正体を暗示しているというのがひとつのポイント。

劇の脚本はどこまでも現実的な内容で、あまりの重さに他クラスからブーイングを食らうE組。でも「言葉は爪跡を残してナンボ」という狭間さんの考えは一理あるような気がする。印象に残らないよりは残した方が断然いいと思うし。

杉野の神崎さん好きは基本、周りにオープンなのね。それでも杉野の気持ちに全く気付いてあげられない神崎さんって...(笑)実はE組内でこの2人が最もくっつく可能性が低いんじゃないかなと思ってるんだ...。



場面は変わり、渚、茅野、殺せんせーの3人で演劇の片付けをするシーンへ。そしてここからが今巻の本題。

3人で他愛もない会話を続ける中、これまでE組で自分がやってきたことを回想する茅野。

(おいしいモノは最後に食べる派なの!!)(泳ぎは苦手だし...)(以前ここで理事長の私物を壊した奴がいた)(そうと決めたら一直線になっちゃうんだ...私)(ふふ 本当の刃は親しい友達にも見せないものよ)(多分...この教室で殺る事殺れたら初めて答えが見つかる人もいると思うよ)
(また殺るよ ぷるんぷるんの刃だったら他にも色々持ってるから)



「気付かなかったね...最期まで」



首元から触手を出す茅野。そして





「大好きだよ殺せんせー

死んで」



まさか茅野が触手持ちだったとは!

暗殺教室始まって以来の衝撃的展開なんじゃないだろうか。一気にどん底に叩き落とされた気分。これまでプリンキチだったり、永遠の0を嘆いていたりとコミカルな面が際立っていただけに余計にそう思う。

殺せんせーとの共通点が多かったのも(水が苦手、甘い物好き、巨乳への異常な執着)、以前理事長の私物を壊してE組送りにされた奴がいたというのも、4巻でシロから視線を逸らしていたのも、全ては「茅野カエデ」という人物の正体に繋げるための壮大な伏線。

10巻で個別回を挟んできたのも読者の疑いの視線から茅野を外させ、その正体を覆い隠すため。

『本当の刃は親しい友達にも見せないもの』『ぷるんぷるんの刃なら他にも持ってる』という発言も、今となってはなんてことは無い、そのままズバリ触手を指したものだったのだ。

こうして真実を知った後で改めて読み返してみると至るところに伏線がばら撒かれており、決して奇をてらっただけの展開ではないことがわかる。週刊誌...ましてや打ち切りレースの激しいジャンプにおいて、ここまで当初から綿密に伏線を張り、しっかりと回収しかつそれを活かした独自のストーリーを展開できる作者の技量には感嘆する。
松井先生の事だ、ここまで読者の反応も含めて全て計算通りだったんだろうwこれはもう素直に「やられた」と言うしかない。





茅野の本名は雪村あかり。以前E組の担任をしていた雪村あぐりの妹で、かつて圧倒的な演技力で世間に名を轟かせていた天才子役。

彼女の目的は死んだ姉の復讐。
姉の亡き骸の前で佇む超生物の姿を見て、仇を討つために自身に触手を移植し、髪型、名前を変え、理事長の私物を壊してE組へとやってきた。渚を主役として立て、自身はその脇役に徹することで殺意をカモフラージュし、発狂モノの激痛に耐えながら、ずっと特等席で復讐の機会を窺っていた。

そして今回満を持して牙を剥き、復讐を決行したと。
うーん、確かに茅野だけE組に来た経緯が一切不明だったし、有名なはずのカルマやジャスティスの事も知らなかったしなあ。こういうなんてことは無いと思っていた要素が綺麗に絡みあってひとつの真実へと集約されていく様は見ていてある種の清々しささえありますね。また、衝撃的とはいえ理に適った展開でもあるので、読者も自然に納得できる。


さて、衝撃的展開はこれで終わりかなと思っていたらまた予想の斜め上をいく展開が...




!?

ヒロインの危機となれば当然主人公である渚くんが出張ってくると予想していましたが、まさかキスとは(笑)

今回は本当に予想の斜め上をいく展開が多すぎるwでも、ここにきてビッチ先生の痴女教育が活かされるというのは面白い。
当然といわんばかりのビッチ先生のしたり顔や、すぐさまカメラ撮影に行動を移す渚女装愛好会の面々など各々の反応も良かった。

殺せんせーと渚くんの献身の甲斐あってか見事自分の理性を取り戻すことができた茅野。最後はこれまでE組で過ごしてきた日々は決して演技なんかじゃないと渚くんに諭され、改めてE組の一員として加わることに。これで本当の意味でE組メンバーが全員集まったことになるのかな。


そして最後にもう1つ真実が...





殺せんせーの正体は伝説の殺し屋・死神。

これに関しては予想外ではあっても衝撃的というよりは「あーそうか」とすんなり受け入れられた印象。

この前の死神は偽物フラグが立っていたし、「優れた殺し屋ほど万に通じる」という言葉の本質をよく考えてみれば確かに殺せんせーが本物の死神じゃないと違和感があるしね。死神の鎌の正体をあっさり看破できたのも元々は殺せんせー自身の技だったと考えれば納得できる。

最後まで過去の話はしたくなかった...というのはやはり生徒達が殺せんせーを暗殺のターゲットとして見れなくなる可能性があるから...なんだろうか。
「雪村先生の死」という結末が用意されているのが分かっているだけに、今後も辛い展開が続くことになりそうですね。


次巻からは殺せんせーの過去編に入るようです。


おまけ




こんなところにまで触手が描かれていたとは。本当に芸が細かいですね。
気付いた人がいたらすごい。




改めて明かされるあかりのプロフィール。本来の実力なら学力面でも機動面でもE組女子内でトップクラス。
今後の彼女の活躍にも期待ですね。




キステクランキングは渚くんが堂々の1位w今回、実践で結果出してしまいましたからね。
そしてまさかの奥田さんが5位にランクインwこれもさり気なく衝撃的だったw奥田さんのキステク披露回頼みますよ


おわり。

BIRDMEN-バードメン-第5巻の感想です

以下、第5巻の感想になりますので未読の方はネタバレにお気をつけください。


BIRDMEN 5 (少年サンデーコミックス)
BIRDMEN 5(少年サンデーコミックス)
(2015/5/18)
田辺 イエロウ


≪あらすじ≫(少年サンデー公式サイトより引用)

”EDEN”の襲撃! 狙われたのは…!?

敵対組織「EDEN」のエージェント“FOX”は、同じエージェントの”FAIRY“と共に、烏丸達に近づく!!そこで彼が狙いを定めたのは…!?
そして、窮地に立たされた烏丸に更なる変化が訪れ、彼の日常がめまぐるしく変わっていく…!!

烏丸の身に何が起きたのか!?
そして、FOXの目的とは…?





■flight019『NEW WORLD』

烏丸、覚醒の回。撃たれたのが鴨田、そして鷹山が要マークされているということで烏丸に焦点が当てられる話になるとは思っていましたがまさか覚醒するとは。
烏丸の特化能力は‘‘先導者”(ベルウェザー)。鳥男を支配する能力...らしい。いかにも高圧的な烏丸らしい能力だけど、鳥男の能力ってその人の人間性というか、望んだ力が強く反映されたものだったりするのかな?
FOXが言うには烏丸のベルウェザーと鷹山のリンカーの能力が合わされば世界を統べることさえ可能になる程の力らしいが、あの鷹山の感情を高ぶらせる程の力だと言われたら確かにそれも可能なんじゃないかなぁと納得できてしまうw
あと、鷹山の「辛そうだったから代わってあげた」というのは色々と危ういような気がする...まあこれは烏丸の能力の所為でもあるんだろうけど。

鷹山の感情の変化について「絶対に引いてはいけないトリガーを引いてしまった」とFOXに告げるフェアリー。それに対して「俺は次の世界が見たいんだよ」と答えるFOX。どこまでも現状維持が嫌いなタイプなんだろうね。あわよくば鳥男の能力を自分のものにできないかとか考えていたりするんだろうか。その辺の真意も含めてまだまだ底が見えない人物です。


■flight020『TRANSFORM』

この少しずつ疑念が確信へと変わっていく感じ、いいですね。この作品独自のダークな雰囲気があって。

今回、烏丸に話かけてきた修学旅行でも一緒だった地味女B(鮫洲)さんですが、顔が描かれたということは今後メインキャラとして物語に大きく絡んでくることになるのかな。そうだとした主に烏丸関係になりそう。

つばめの本命はやはり鷹山。鷹山の好きなもの(空と木登りと空地)を真剣にメモするつばめが可愛いw
つばめがこんなにも恋愛に対して積極的なのは明日が必ず来るとは限らないと理解しているから...。どう考えても中学生の女の子のセリフとは思えないんだけど、逆を言えばそれだけ烏丸達が特異な状況に置かれているということか。


■flight021『MONSTER』

えっ、ちょっと鷹山がどんどん危うい方向に進んで行っているような感じがするんだけど...。以前からどちらに転ぶか分からないキャラだと思っていたけど、このまま敵対関係になる展開もあり得るか...?まあそれはそれで面白そうではあるんだけど、なんとなく味方であって欲しいという気持ちが強いんだよね。

『距離が離れる』...これって遠回しに人間じゃなくなりますよーって言われているようなものだよね...。以前、2巻あたりで烏丸がこのまま鳥男でいると感覚が麻痺して次第に人間から逸脱してしまうんじゃないかと危惧していたことがあったけれど、今回の話でそれが痛いぐらいに活きてきた感じ。

従来の進化の定義とは異なった歪な進化。鷹山は既に人間から逸脱してしまっているんだろうね。だから烏丸も鷹山の考えていることが何1つとして分からない。
「前よりずっと俺に近くなった」というセリフもつまりは烏丸が徐々に人間でなくなってきているという事を指したものなんだろう。

そして鷹山を助けた張本人であるエヴァ...。FOXによればエヴァは今いる全ての鳥男の大元であり、唯一歪な進化を遂げずに成長した鳥男らしいけど、彼女自身も何か明確な目的を持った上で行動しているそうで...。現状ではまだどう動くのか分からない不気味な存在ですね。


■flight022『DISTANCE』

FOXが烏丸達の通っている中学校に新任英語教師として赴任。実験対象を身近で観察するのには絶好の場所といえるけれど、それにしてもまた堂々と潜入して来たな、という印象。現状は取り敢えず観察に専念するらしいが、既にどう攻め込むのかは決まっている様子。
FOXの目的のキーとなる人物はやはり鷹山か...。あのレベルでまだ覚醒していないってとんでもないイレギュラーだよな...。本人は今初めて手に入れた感情を持て余して暴走しちゃってるみたいだけどw

アーサーの能力はベルウェザーかな。
ちょうどアメリカでベルウェザーが現れたという話があったし、FOXも鷹山の先導によってベルウェザーが複数体現れるのは都合がいいみたいなことを言っていたので。
しかし、既に能力が覚醒しているのにも関わらず烏丸達と同様にエデンの管理下に置かれていないということは、こちらもまたエデンとは違う別勢力なんだろうか。

人間から離れることを理解した上で、皆と生きていくことを何よりも優先するつもりだと言っている鷺沢が何だか鳥部に依存しきっている感じがして怖いなぁ...。他に拠り所がない、という意味で現状最も危ういのは実は鷺沢なんじゃないだろうか。


■flight023『ADVANCE』

『運命などねじ伏せろ』
龍目さん格好良いなぁ...。年頃の中学生にとって、どうすればいいのか分からない壁にブチ当たった時、自分のことを信じてアドバイスをくれる人間がいるだけでも相当心強いと思うよ。烏丸は龍目さんの言葉にだいぶ救われたんじゃないかな。

龍目さんの励ましを受けて『未来は俺らのもんだ』と肚を決める烏丸。えっ...なんか烏丸が初期とは見違える程に格好良くなってるんだけどwつばめも驚いてるしwというかつばめの理想のタイプの人って絶対烏丸だろwwこれは希望が見えてきたか?

そしてラストで鷺沢が覚醒?FOXの嘘に気付いたあたり、鷺沢の能力は対象の真偽を見破る能力か?これまでの描写を見るに鷺沢は一種の人間不信状態に陥ってしまっている節があって、その関係で人間を注意深く観察する力に長けていたんじゃないだろうか。で、今回烏丸のデスツイートを受けてその力が急激に上昇したと。能力名については次回で判明かな。


次回は覚醒した鷺沢がFOXに接触を試みる展開になるんでしょうかね。まあ烏丸が止めそうだけどw
本編もそれぞれの思惑の一端が垣間見え、尻上がりに面白くなってきた感じがします。次巻も期待。